
貨物を輸送する上で重量は確認するべき重要事項です。近年は特にコンプライアンスが重視され過積載などは運送会社・荷主共に厳しく管理されています。
しかしながら、一部の会社は今なお重量を軽視している所が見受けられるのが現状です。
ここでは過積載しない為に、各車両の標準的な積載をご紹介いたします。
目次
表記積載はどこに書いてあるのか
表記積載というと、トラックの後ろ側に小さく 最大積載 と書かれているのを見たことがあると思います。こちらが車両の最大積載です。こちらの積載は車検証にも記載されています。
過信してはいけない最大積載
最大積載が13t表記だから13t定量積めるのでしょうか。実はそうではありません。多くのトラックは、貨物以外にも多くの養生品は固縛道具などを積んでおり、表記通り積める車両は稀です。
車両毎の積載目安
一般的に、平ボディは積載が多く、次いでユニック、幌車、箱車、ウイング車と積載が下がっていきます。
これは平ボディは、車両に架装が付いていない為に積載が取れているのです。平ボディに屋根やその他の架装がプラスされるためどんどん最大積載が減っていくのです。
例といたしますと、
増t平ボディ車 最大積載 14tと仮定
ユニックを付けた場合はユニックの重量が1.3tほどあり最大積載が12.7tに減少
増t平ボディにウイングの架装を付けた場合(実際には車両自体が違います)はウイングの重量が1tほどあり最大積載が13tに減少
この様に、車両に架装が追加されるごとにどんどん積載が減っていきます。追加される架装は以下のようなものがあります。
- ウイング
- ユニック
- パワーゲート
- 冷蔵・冷凍・加温機
- ジョルダー
- 他
4t車の場合
4t車は大きく分けて4t平・4tウイング・4tユニックの3種類です。それぞれの平均的な積載は以下の通りです。
4t平の平均的な積載量
最大積載は3t~3.2t程が多いです。
実際のところ3.6t程取れている車両も中にはありますが、そこまで多くないイメージです。
配送時には、必ず実走の車両の積載を確認してください。
4tウイングの平均的な積載量
最大積載は2t~2.3t程が多いです。
実際のところ2.8t程取れている車両も中にはありますが、そこまで多くないイメージです。
配送時には、必ず実走の車両の積載を確認してください。
4tユニックの平均的な積載量
最大積載は1.8t~2t程が多いです
中には2.5tまで積載が取れている車両もありますが、稀です。
配送時には、必ず実走の車両の積載を確認してください。
増t車の場合
10t車、増t車と車両は分かれておりますが、近年では車両の多くが増t車が多いです。実際のところ10t車か増t車か分かれるのはその最大積載の違いもそうですが、ご予算の違いによるところが多いです。
10tオーダーの場合と増tオーダーの場合ではご予算が違ってくる為分けているというところが多いかと思います。
10t~ 増t平の平均的な積載量
10t平の最大積載は9t~9.8t程が多いです
増t平の最大積載は13t~13.9t程が多いです。
増t平ボディの中には14.1tまで積載が取れた車両もありますが、数は少ないです。
配送時には、必ず実走の車両の積載を確認してください。
10t~ 増tウイングの平均的な積載量
10tウイング車の最大積載は8.3t~8.9tが多いです。
増tウイング車の最大積載は11.5t~12.8tが多いです。
増tウイング車の中には13t以上の積載が取れている車両も多くあります。
増tユニックの最大積載
10tユニックの最大積載は8t~8.8tが多いです。
増tユニックの最大積載は12t~12.5tが多いです。
増tユニックは4t車格の6t~7tの積載が取れた増tユニック車があります。こちらは7tユニックとも呼ばれています。
こちらの7tユニック車は非常に車両のレパートリーが多いです。6mボディや7mボディなど多種多様です。
一般的な10tユニック、増tユニックの荷台は8.5mボディが一般的です。
最大積載は少なく見積もって置く
上記にあげた最大積載は実際の積載より低くお伝えしてあります。と言うのも、表記積載をギリギリにお伝えすると先ほどお伝えした通り、架装によって積載が追い付かない車両をご手配せざるを得なくなった時に積載をオーバーしてしまう危険性があるため、可能な限り積載は少なく見積もって荷主にお伝えするようにしています。